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働き方科

理学療法士はやめとけと言われる7つの理由|14年目PTが本音と解決策をまとめて解説

「理学療法士はやめとけ」

就職活動中や学生のころ、そんな言葉を耳にしたことはないでしょうか。

あるいは今まさに現役PTとして働きながら、「この仕事、続けていいのだろうか」と迷っている方もいるかもしれません。

実は私自身、先輩から「やめといたほうがよかったのにな」と言われた経験があります。

PTとして14年間、老健・デイサービス・訪問看護ステーションを渡り歩いてきた今、その言葉の意味がようやくわかる気がしています。

アニ
アニ

耳の痛いことも含めて、14年分を正直に書きました。

この記事では、理学療法士が「やめとけ」と言われる7つの理由を本音でお伝えします。

それでも続ける価値と、しんどいと感じたときの具体的な解決策もセットで解説します。

まずは転職という選択肢を情報収集する(無料)

「やめとけ」と感じたとき、転職で環境を変えるだけで大きく変わることがあります。PT専門エージェントへの登録は完全無料です。


理学療法士が「やめとけ」と言われる7つの理由

①給料が低く、転職するまでほぼ上がらない

理学療法士の平均年収は約444万円です(厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査」)。

給与所得者全体の平均は460万円(国税庁「令和5年 民間給与実態統計調査」)。差は16万円ほどで、金額そのものは決して壊滅的ではありません。

問題は、そこから伸びないことです。

私の新卒時の手取りは約23万円でした。そして転職するまでの間、この金額がほとんど変わりませんでした。

同期と飲みに行くたびに「給料上がった?」という話になりますが、PT同士だと返ってくるのは「うちも変わらないよ」ばかりでした。

アニ
アニ

10年近く働いても手取りが横ばい。これは個人の努力の問題ではありません。

給料が上がりにくいのには、4つの構造的な理由があります。

  • 診療報酬制度の壁
    リハビリの収益は国が定めた診療報酬で上限が決まっています。どれだけ貢献しても、報酬の枠は変わりません
  • 施設の利益率の低さ
    医療・介護施設は公定価格で運営されており、昇給の原資を確保しにくい構造です
  • 成果の数値化が難しい
    患者さんの回復という成果を、給料に反映する評価制度が整っていない施設が多くあります
  • 年功序列の崩壊
    勤続10年でも月数千円しか上がらないケースは珍しくありません

「資格があれば安定」という考え方は、もう通用しません。

同じ職場に居続けるだけでは、年収は大きく伸びない。ここは正直に認めるべき現実だと思います。

給料の実態はこちらで詳しくまとめています▼

②体力的にきつく、腰痛・膝痛になりやすい

理学療法士の仕事は、思っている以上に体を使います。

移乗介助、歩行介助、床からの起き上がりのサポート。患者さんを直接支える場面が多く、腰や膝への負担は日々じわじわ積み重なっていきます。

20代のうちは気にならなかった負担が、30代・40代になるとこたえてきます。

「60歳まで今の働き方を続けられるか」と正直に問われると、自信を持ってYesとは言えません。

アニ
アニ

中堅の頃にぎっくり腰をやりました。まさか自分がと思いましたね。

特に負担が大きくなりやすいのは、この4つの環境です。

  • 急性期病院:重症患者の介助が多く、緊急対応もあり心身ともに消耗しやすい
  • 訪問リハビリ:一人で対応するため、狭い環境で無理な体勢になりやすい
  • 老健・特養:介助量の多い利用者が中心で、1日の総介助量が膨大になる
  • 人手不足の職場:担当患者数が多く、休憩が取れずに疲労が蓄積する

体を使う仕事である以上、この問題から完全に逃れることはできません。

ただ、職場の選び方で負担を大幅に減らすことはできます。訪問系や外来リハ中心の職場に移って、体が楽になったというPTは多くいます。

訪問リハビリの実際の負担はこちらにまとめています▼

③供給過多で、給料が上がりにくい構造がある

理学療法士は、毎年1万人以上が新たに資格を取得しています。

第61回 理学療法士国家試験(2026年3月)

受験者 12,436人 → 合格者 11,156人(合格率89.7%)

日本理学療法士協会の会員数は約14万4,943人(2026年3月末時点)

医師は大学の定員規制で人数がコントロールされています。

一方でPTの養成校は全国で増え続け、需要の伸びに対して供給が上回る状況が続いています。

この構造は、こんな影響をもたらしています。

  • 求人は多くても、給料交渉でPT側の立場が弱くなる
  • 「PTなら誰でもいい」という採用姿勢の施設が出てくる
  • 専門性を磨かないPTは、将来的に立場が不安定になる
  • 業界全体の賃金水準が上がりにくくなる

これは個人の努力でどうにかなる問題ではありません。

だからこそ「PTという資格だけに頼らない働き方」を早めに考えることが、これからは重要になります。

将来性については、こちらで詳しく検証しています▼

④管理職になっても年収アップが小さい

「頑張って昇進すれば給料が上がる」

そう思っている方も多いかもしれませんが、PTの管理職は必ずしもそうではありません。

役職手当がついても、それ以上に責任と残業が増えます。時給換算すると昇進前より下がることもあるのが実情です。

管理職になると、こんな業務が上乗せされます。

  • スタッフの教育・指導・評価などのマネジメント
  • 会議・書類作成・シフト管理などの事務作業
  • クレーム対応やスタッフ間のトラブル対応
  • 患者さんと関わる時間が減り、やりがいを感じにくくなる
  • 「みなし残業」扱いで残業代が出なくなるケースもある

医師や薬剤師と違い、PTの管理職は報酬の跳ね上がり幅が小さいのが現実です。

「出世=年収アップ」という方程式が成立しにくい。

だから「管理職を目指すより、転職か副業の方が効率的」と判断するPTが増えています。

⑤医師・看護師との板挟みになる職場がある

私の職場環境は、幸いホワイトでした。

ただ友人の話を聞くと、医師や看護師との板挟みで消耗しているPT・OTは少なくないようです。

アニ
アニ

「意見を言える空気がない」という話は、本当によく聞きます。

リハビリ職が人間関係で苦労しやすいのには、構造的な背景があります。

  • 医療チームの中でリハビリ職の発言力が弱い場合がある
  • 多職種との連携が必須で、調整役を担わされることが多い
  • 退院タイミングや治療方針で、リハ職の意見が通りにくい
  • 「リハビリは補助的な役割」という認識が根強い職場がある

職場の人間関係は、入職前には見えにくい部分です。

だからこそ転職の際は、職場見学・口コミ・エージェント経由の内部情報で事前に把握しておくことが大事になります。

⑥資格を取っても年収に直結しない

「認定理学療法士や専門理学療法士を取れば給料が上がる」

そう期待している方も多いと思います。ですが現実には、資格取得が年収アップにほぼ直結しません。

取得には学会参加費・受験費用・更新費用がかかります。年間で数万円から十数万円。さらに勉強時間も相当なものです。

それに対して資格手当は月数千円という施設も多く、費用対効果が見合わないと感じるのは当然だと思います。

年収アップの手段 効果 コスト・手間 即効性
認定・専門資格の取得 △ ほぼ変わらない 高い(費用・時間)
同じ職場での昇進 △ 小さい昇給のみ 高い(責任増)
転職 ◎ +30〜100万円も 低い(無料で相談可)
副業(ライター・非常勤等) ○ 月+3〜15万円 低い(初期投資ほぼゼロ) 中〜高

表にすると一目瞭然です。

年収を上げたいなら、認定資格より転職・副業の方が圧倒的に効率的です。

資格は転職時のアピール材料としては有効です。ただ「今の職場での年収アップ」を目的にするなら、期待しすぎないほうがいいと思います。

⑦AIやロボットによる代替リスクがある

リハビリロボットやAIによる動作解析など、PTの仕事の一部は技術に代替される可能性があります。

特にマニュアル通りの訓練、数値の測定、記録作成。このあたりはAIが得意な領域です。

  • 歩行補助ロボットが一部施設で普及し始めている
  • AIによる動作解析・プログラム作成支援ツールが登場している
  • 電子カルテや書類作成の自動化が進んでいる

ただ、ここは悲観しなくていいと思っています。

患者さんの気持ちを引き出し、その人の生活に合わせて目標を立てる。ここはAIには難しい領域です。

「AIに仕事を奪われる」と身構えるより、AIを使いこなす側に回るほうが建設的です。

PTの専門知識にデジタルの力を掛け合わせれば、むしろ市場価値は上がります。


それでもPTを続ける価値がある人

「やめとけ」の理由を7つ挙げました。

それでも14年続けてきた私は、「やっていてよかった」と感じています。

7つの理由の多くは、働き方や環境を変えれば解決できるものだからです。

こんな方には、続ける価値が十分にあります。

  • 人と直接関わって「ありがとう」と言われる仕事が好き
  • 医療・介護・スポーツなど幅広いフィールドで活躍したい
  • 専門性を武器に副業やフリーランスにも挑戦したい
  • 転職や副業で収入を補いながら、自分の働き方を作りたい
  • 患者さんの回復に直接関わるやりがいを大切にしたい

資格そのものの価値は、今も変わっていません。

問題は「資格だけに頼る働き方」をしてしまうことです。

PTの資格を起点に、収入とキャリアをどう広げるか。そこを考えられれば、この仕事はまだまだ戦えます。


「やめとけ」と感じたときの3つの解決策

解決策① 転職で環境と年収をリセットする

私が経験した最大の変化は、転職でした。

1回の転職で自由な時間が大幅に増え、生活の質が上がりました。

給料だけではありません。職場の雰囲気、休日、残業時間、人間関係。転職で変えられることはたくさんあります。

アニ
アニ

少しでも辞めたい気持ちがあるなら、動いていいと思います。

「転職が怖い」「やり方が分からない」という方も多いはずです。

PT専門の転職エージェントを使えば、求人探しから書類対策・面接対策まで完全無料でサポートしてもらえます。

成功させるポイントは4つです。

  • PT専門エージェントを使う:求人の質が高く、職場の内部情報も得られます
  • 複数社に登録する:1社だけでは選択肢が限られます。2〜3社の比較が鉄則です
  • 職場見学を必ずする:スタッフの表情とリハビリ室の雰囲気は、行かないと分かりません
  • 働きながら活動する:焦ると判断を誤ります。辞める前に動き始めてください

どのサービスを使うべきかは、こちらで比較しています▼

解決策② 副業で収入の柱を増やす

給料が上がらないなら、自分で稼ぐ力をつける。

この発想も大切です。

「副業」と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、PTの知識と経験は、それ自体が強力な武器です。

一般の人が持っていない専門知識を持っているのですから、活かさない手はありません。

  • Webライター(医療・健康系)
    PT資格があれば文字単価5〜15円も狙えます。在宅でできるので本業と両立しやすい
  • ブログ・アフィリエイト
    初期投資が少なく、記事が資産として積み上がります。軌道に乗るまで時間はかかります
  • 非常勤の掛け持ち
    時給2,000〜3,500円が相場。資格がそのまま使える、最も安定した副業です
  • パーソナルトレーナー
    解剖学・運動学の知識が直接活きます。休日のスポット対応から始められます
  • 医療コンテンツの監修
    1本1〜3万円ほど。「専門家監修」としての依頼が来やすくなります

始める前に、勤務先の就業規則で副業が禁止されていないかを必ず確認してください。

また、年間20万円を超える副業収入には確定申告が必要になります。

PTのキャリアの広げ方は、こちらにまとめています▼

解決策③ 資格とスキルを別の形で活かす

「PTを辞めて、完全に別の道に進みたい」

そう考える方には、資格と経験を活かした異業種への転身もあります。

理学療法士の資格は、病院やクリニックでしか使えないわけではありません。

  • 医療機器・福祉用具メーカーの営業:現場経験が「わかる営業」として強みになります
  • 健康経営コンサルタント:企業の従業員の健康管理。身体の専門知識が直接活きます
  • ケアマネジャー:実務経験5年以上で受験資格あり。体力的な負担が大幅に減ります
  • SNSでの健康情報発信:認知度が高まれば、講演や監修の仕事にもつながります

ただ、個人的にはPTを続けながら収入の柱を増やす方が、リスクは低いと思っています。

安定した収入基盤を手放す前に、副業や情報収集を並行して進めてみてください。

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PT専門エージェントなら、経験・スキルをもとに年収アップが見込める求人を無料で紹介してもらえます。情報収集だけでも価値があります。


よくある質問

理学療法士は将来なくなる仕事ですか?

完全になくなる可能性は低いですが、仕事の内容は変わっていきます。単純な訓練や評価業務の一部はAIに代替される可能性がありますが、患者さんとのコミュニケーションや個別性の高いリハビリは人にしかできません。変化に対応できる柔軟さが重要になります。

「やめとけ」と言われたけど、PTを目指してもいいですか?

理由を理解した上で、それでもなりたいなら目指すべきです。給料面の不満はありますが、患者さんの回復に直接関わるやりがいや、多様な職場を選べる自由度はPTならではです。大切なのは、入職後の環境選びと収入アップの準備を早めにしておくことです。

辞めてよかったと感じる人はどんな人ですか?

体力的な限界を感じていた人、給料に長年不満があった人、別にやりたいことが見つかった人が多いです。ただし「辞めたい」が「環境を変えたい」という意味なら、転職で解決できるケースもかなりあります。

転職回数が多いと不利になりますか?

回数より「転職の理由」の方が重要です。スキルアップのため、職場環境の改善のためなど、納得できる理由があれば伝わります。詳しくは理学療法士の転職は何回まで大丈夫?をご覧ください。

理学療法士は生活できないって本当ですか?

一人暮らしなら十分に生活できます。家族を養う・住宅ローンを組むとなると壁になる場面はありますが、転職や副業で収入を増やすことは可能です。「生活できない」より「工夫が必要」が正確だと思います。詳しくは理学療法士は生活できない⁉で解説しています。


14年目PTの正直な結論

「理学療法士はやめとけ」という言葉は、半分正解で半分間違いだと思っています。

給料の低さ、体力的なきつさ、将来への不安。これらは確かに存在します。

先輩から「やめといたほうがよかったのにな」と言われたとき、正直グサッときました。あの言葉は今でも頭の片隅にあります。

でも今は、続けてきてよかったと感じています。

ただしそれは、我慢して続けたからではありません。

転職で環境を変え、副業で収入を補い、自分なりの働き方を作ってきたからです。

同じPTという仕事でも、環境と行動次第でまったく違う未来になります。

アニ
アニ

辞めることより、動かないことの方が怖い。それが14年目の実感です。


まとめ

「やめとけ」と言われる7つの理由

① 給料が低く、転職するまでほぼ上がらない
② 体力的にきつく、腰痛・膝痛になりやすい
③ 供給過多で、給料が上がりにくい構造がある
④ 管理職になっても年収アップが小さい
⑤ 医師・看護師との板挟みになる職場がある
⑥ 資格を取っても年収に直結しない
⑦ AIやロボットによる代替リスクがある

7つとも事実です。

ただ、転職・副業・スキルの活かし方を変えれば、PTとして充実した働き方は十分に作れます。

「やめとけ」と言われたからといって、諦める必要はありません。

環境と行動を変える。それが最初の一歩です。

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