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理学療法士は稼げない?年収データの現実と稼げるPTとの決定的な違い

「理学療法士って稼げないよね」

先輩に言われた一言、転職サイトで見た年収データ、友人との給料の話……。そのたびに「PTってこんなものか」と自分に言い聞かせてきた人も多いのではないでしょうか。

実際、厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、理学療法士の平均年収は30〜34歳で約420万円。同年代の全職種平均(約421万円)とほぼ同水準で、35歳以降は逆転されます。毎年必死に働いているのに、給料は年間数千円しか上がらない。

さらに見落とされがちなのが退職金の少なさです。厚生労働省の調査では、医療・福祉業の平均退職金は約263万円と全業種でワーストクラス。老後資金を国に頼ろうとしても、国民年金の満額支給は月約6.5万円に過ぎません。

このまま同じ職場に居続けたら、定年後に何が待っているのか——そう考えると、不安が止まらない方もいるはずです。

でも、ここで一つ聞いてください。「稼げるPT」と「稼げないPT」の差は、能力でも努力量でもありません。「知っているか・動いているか」の差です。実際に、同じPTでも年収が100〜200万円以上違う現実があります。

この記事では、訪問リハビリへの転職・副業・投資を実践してきた14年目の現役PTが、稼げているPTとの具体的な違いと、今日から動ける5つの方法を解説します。「諦める前に、まずこの記事を読んでほしい」と思って書きました。

アニ
アニ

私自身、最初の数年は「PTってこんなものか」と半分諦めていました。でも転職・副業・投資の3つを動かしてから、収入も時間も将来への安心感も、別次元に変わりました。同じ後悔をしてほしくないので、リアルな話を書いています。


「理学療法士は稼げない」はデータが証明していた

まず現実を直視しましょう。「なんとなく給料が低い気がする」という感覚は、実はデータで裏付けられています。

年代別年収比較|30代で全職種平均に逆転される

厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」をもとに、理学療法士の年収と全職種平均を年代別に比較してみます。

年齢階層理学療法士の平均年収全職種平均差額
20〜24歳約335万円約273万円+62万円
25〜29歳約388万円約379万円+9万円
30〜34歳約420万円約421万円▲1万円
35〜39歳約445万円約458万円▲13万円
40〜44歳約493万円約489万円+4万円
50〜54歳約547万円約530万円+17万円

20代前半は国家資格の恩恵で全職種平均を上回りますが、30代に入ると逆転され、最もキャリアを積む35〜39歳で全職種平均より約13万円も低くなります。50代でようやく少し上回る程度です。

つまり、頑張って国家資格を取得し、経験を積んでも、「年齢を重ねるだけ」では報われない構造になっているのが現実です。

昇給は年間わずか数万円|10年で何が変わるのか

多くのPTが感じている「給料が上がらない感覚」には根拠があります。PT業界の一般的な昇給額は月3,000〜5,000円程度。年収換算で3.6〜6万円です。

アニ
アニ

私自身の経験でも、毎年の昇給は月5,000円前後でした。10年間で月5万円しか上がらない計算です。同期と飲みに行くたびに「みんなそんなもんだよね」と慰め合っていましたが、今思うと当時の自分に「早く動け」と言いたいですね。

退職金・老後資金も「PT最大の盲点」

給料だけでなく、退職金と老後資金の問題はPTにとって深刻です。

厚生労働省「就労条件総合調査」によると、医療・福祉業の平均退職金は約263万円で、全業種の中でワーストクラスです。製造業(約1,661万円)や電気・ガス業(約2,367万円)と比べると、その差は歴然としています。

さらに、多くのPT・OTが加入している国民健康保険・国民年金の場合、老後に受け取れる年金は満額でも月約6.5万円(2024年度)。老後30年間の生活費を単純計算すると約2,340万円が不足する計算になります。

「給料が低い→退職金も少ない→老後資金も不足」という三重苦がPTには存在します。だからこそ、現役時代から意識的に動く必要があるのです。

【関連記事】理学療法士の給料は安い⁉初任給・昇給・退職金を徹底解説

なぜ稼げないのか|3つの構造的な原因

PTの給料が低い原因は、個人の努力不足ではありません。業界の構造に問題があります。

  • 診療報酬がスキルに連動しない:新人も20年目のベテランも、発生させる診療報酬は「1単位=20分」で完全に同じ。どれだけ技術を磨いても、収入には直結しない
  • 供給過多で賃上げ圧力がかからない:毎年約1万1,000人が国家試験に合格し、有資格者は22万人超。「PT不足だから給料を上げよう」という動機が職場側に生まれにくい
  • 診療・介護報酬が年々下がっている:少子高齢化による財政圧縮で、リハビリ報酬は改定のたびに引き下げられている。施設の収益が上がらない以上、給料も上がりにくい

この3つは個人ではどうにもできない「構造的な問題」です。だからこそ、「今の職場・今の働き方」の枠の中だけで解決しようとすることが最大の間違いなのです。

【関連記事】理学療法士は昇給しない?原因と年収を上げる3つの対策


稼げているPTと稼げていないPTの「決定的な違い」3つ

構造的な問題は変えられません。しかし、同じ「稼げない業界」にいながら、年収が100〜200万円違うPTが実際に存在します。その差はどこから来るのでしょうか。

違い① 「どこで働くか」の選択が違う

PTの年収格差の最大の要因は、働く施設の種類です。「同じ理学療法士」でも、施設選びで年収は大きく変わります。

施設種別年収の目安特徴
急性期・回復期病院300〜420万円スキルアップ◎・残業多め・昇給少なめ
老健・デイサービス300〜420万円残業少ない・ゆったり・昇給はほぼなし
外来クリニック300〜500万円土日休み・ライフバランス◎・収入の幅がある
訪問リハビリ360〜600万円インセンティブあり・時間の自由度◎・高収入

最も大きく年収が変わるのは「訪問リハビリ」への転職です。インセンティブ制を採用している事業所では、訪問件数に応じて収入が上乗せされるため、頑張りが収入に直結します。

アニ
アニ

私自身、訪問リハビリに移ってから給料が上がりました。それだけでなく、移動スケジュールを自分でコントロールできるようになったので、時間的な余裕も大きく増えました。「給料UP+時間UP」で、実質の時給という意味でも前の職場とは比べものにならないくらい変わりました。

違い② 本業以外の収入源を持っているかどうか

稼げているPTには、「本業の給料以外の収入源」を持っているという共通点があります。収入の柱が1本か2本以上かで、家計の安定度はまったく変わります。

PT・OTが持ちやすい副収入の例:

  • 非常勤・掛け持ち勤務:週1回のデイサービスや訪問で月2〜6万円の上乗せ
  • 医療・健康系ライター:PT知識を活かして専門記事を執筆。単価が高く、初心者でも月1〜3万円から
  • ブログ・アフィリエイト:PT・OT向け情報発信。収益化まで時間はかかるが、一度軌道に乗ると不労所得に近い収益になる
  • セミナー・オンライン講師:運動指導・姿勢改善・認知症予防など、PTの知識を一般向けにコンテンツ化

「本業の給料が増えないなら、収入の柱を増やす」という発想の転換が、稼げるPTの共通点です。

違い③ 「稼ぐ」だけでなく「増やす」意識があるかどうか

これが最も見落とされているポイントです。収入を上げる努力と同じくらい、手元に残ったお金を増やす仕組みを持っているかどうかが、将来の豊かさを決定的に変えます。

たとえば、月1万円をNISA(全世界株式インデックス)で積み立てた場合、年率5%で運用できたとすると——

  • 10年後:投資元本120万円 → 約155万円
  • 20年後:投資元本240万円 → 約411万円
  • 30年後:投資元本360万円 → 約832万円

月1万円でも30年続けると、元本の約2.3倍に育ちます。これが「増やす仕組み」の力です。

アニ
アニ

私がNISAやiDeCoを始めたのは、「このまま昇給しない不安」と「将来のお金への漠然とした恐怖」がきっかけでした。始めた当初はそれほど実感がなかったのですが、家族が増えて生活費が変わってきたときに「あのとき始めておいてよかった」と心から思いました。早く始めれば始めるほど有利なのは、数字を見れば明らかです。


理学療法士が稼ぐための5つの方法【具体的なステップ付き】

ここからは、実際に動ける具体策を解説します。私自身が実践してきたことと、身近なPT・OTが効果を実感しているものに絞っています。

方法① 訪問リハビリ・インセンティブ制の職場へ転職する

年収アップへの最も即効性が高い方法は転職です。特に訪問リハビリへの転職は、給料・時間の両面で大きな変化をもたらします。

訪問リハビリのインセンティブ制とは、1件の訪問につき数百〜数千円の手当が給与に上乗せされる仕組みです。たとえば——

  • 1件あたり1,500円のインセンティブ × 月100件 = 月15万円の上乗せ
  • 基本給25万円 + インセンティブ15万円 = 月収40万円 → 年収480万円

もちろん件数は事業所や地域によって異なりますが、インセンティブ次第で年収が100〜200万円変わるのが訪問リハビリの特徴です。

また、訪問リハビリは1対1で患者さんとじっくり向き合えるため、やりがいを感じながら収入も上げられる環境です。

転職先を探す際は、PT専門の転職エージェントを活用することをおすすめします。一般の求人サイトには掲載されない非公開求人(インセンティブが高い好条件の事業所ほど非公開が多い)にアクセスでき、給与交渉も代行してもらえます。

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PT専門エージェントなら非公開求人・給与交渉代行・職場の内部情報が無料で手に入ります。まずは情報収集だけでもOKです。

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【関連記事】理学療法士におすすめの転職サイト・エージェント比較ランキング【2026年版】

【関連記事】理学療法士のブラック職場、見分けられますか?入職前に知るべき7つのチェックリスト

方法② 非常勤・掛け持ち勤務で収入を上乗せする

すぐに転職できない、または転職したくないという方には非常勤掛け持ちという選択肢があります。本業を続けながら、休日や平日の空き時間を使って副収入を得る方法です。

  • 週1回・日曜のデイサービス非常勤 → 日当1〜1.5万円 × 4回 = 月4〜6万円
  • 月3〜4回の訪問リハビリ非常勤 → 月3〜5万円
  • スポーツジム・フィットネス施設の週末講師 → 時給2,000〜3,000円程度

月3〜5万円の副収入でも、年間に換算すると36〜60万円のプラスです。本業の昇給(年3〜6万円)と比べると、桁違いの効果があります。

ただし、掛け持ち勤務は体への負担が大きいため、「月収をできるだけ上げたい短期集中期間」として位置づけるのがおすすめです。週6勤務が続くと燃え尽きるリスクがあります。

方法③ 異業種副業でPT業界への依存から脱却する

掛け持ち勤務は「体を売る」副業です。もう一つの選択肢が、PT知識・スキルを別の形でマネタイズする「異業種副業」です。

異業種副業の最大のメリットは、診療報酬の改定や職場の方針に左右されない収入源を作れることです。

  • 医療・健康系ウェブライター:PT・OTとしての専門知識は一般ライターと差別化できる。文字単価2〜5円以上の案件も多く、月5〜20万円以上を稼いでいるPTもいる
  • ブログ・アフィリエイト:立ち上げ初期は収益がゼロでも、記事が積み上がると月数万〜数十万円の不労所得になる可能性がある
  • 動画編集・SNS運用:スキルを身につければ業種を問わず需要があり、1本の案件で1〜3万円程度。本業のスキマ時間に対応しやすい
  • オンラインセミナー・講師:運動指導・転倒予防・認知症予防などはニーズが高く、一般向けに発信することで収益化できる

「PTである自分」を武器に、PT業界の外で戦う。これが異業種副業の本質です。PT業界全体が不況になっても、自分の収入は守られます。

なお、副業を始める前に現在の職場の就業規則で副業が認められているか必ず確認してください。

方法④ NISAとiDeCoで資産を「増やす」仕組みを作る

「稼ぐ」方法ばかりに目が向きがちですが、PTにとって最も見落とされているのが資産形成です。退職金が少なく・老後年金も手薄なPTにとって、現役時代からの資産形成は必須です。

制度主なメリットPTにとっての意味
新NISA(つみたて投資枠)運用益が非課税・年360万円まで投資可能・いつでも引き出せる退職金の少なさを自力で補える。万が一のときにも引き出せる安心感
iDeCo(個人型確定拠出年金)掛け金が全額所得控除・運用益も非課税・受取時も控除あり節税しながら老後資産を積み立てられる。年収300〜400万円台でも節税効果が大きい

具体的な節税効果として、iDeCoで月2万円(年24万円)を掛け金にした場合、所得税・住民税合わせた税率が20%なら年間約4.8万円の節税になります。10年間で約48万円が手元に残る計算です。

「稼ぐ」と「増やす」を同時に進めることで、同じ収入のPTでも10年後・20年後の資産が大きく変わります。

アニ
アニ

始めた当初は正直「これで本当に意味あるのかな」と半信半疑でした。でも子どもが生まれて生活が変わったとき、積み上がっていた残高を見て「やっておいてよかった」と心から実感しました。「まだ若いから後でいい」と思っているなら、それが最大の損失です。

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方法⑤ 管理職・認定PTで本業収入を底上げする

転職・副業・投資に抵抗がある方向けに、今の職場の中で収入を上げる方法も紹介します。

  • 管理職(副部長・リハビリ科長)へのキャリアアップ:役職手当が月2〜5万円加算される職場が多い。ただし業務量と残業が増えるため、手当との費用対効果を計算すること
  • 認定理学療法士・専門理学療法士の取得:資格手当が月5,000〜1万円加算する職場もある。ただし資格取得のための費用・時間も考慮が必要
  • 実習指導者講習修了:学生実習の受け入れが可能になり、施設への収益貢献として評価されるケースがある

正直なところ、これらは収入アップの「上限」が低く、根本的な解決策にはなりません。①〜④と並行して行うことで、「今の職場での年収も最大化しながら、将来の選択肢も広げる」というアプローチが現実的です。


よくある質問(Q&A)

Q. 理学療法士で年収600万円は現実的ですか?

A. 工夫次第で十分に可能です。訪問リハビリのインセンティブ制職場への転職+非常勤掛け持ちを組み合わせると、年収500〜600万円台に達しているPTは実際にいます。本業一本で600万円はほぼ不可能ですが、複数の収入源を組み合わせれば十分に現実的な数字です。

Q. 副業は職場にバレますか?

A. 確定申告の際に「住民税を普通徴収にする」という手続きをすれば、バレるリスクは大幅に下がります。普通徴収にすると副業分の住民税が自宅に直接請求されるため、職場に副収入の情報が流れにくくなります。ただし、副業を禁止している職場では、まず就業規則を確認してください。

Q. NISAとiDeCoはどちらから始めるべきですか?

A. まずはNISAから始めることをおすすめします。iDeCoは原則60歳まで引き出せないため、万が一のときのリスクがあります。NISAはいつでも引き出せるため、初めて投資をする方にはハードルが低いです。家計に余裕が出てきたらiDeCoも追加するという順番が現実的です。口座開設はネット証券(楽天証券・SBI証券)でスマホから完結します。

Q. 訪問リハビリへの転職で失敗しない方法は?

A. 事前に「インセンティブの計算方法」「1日の平均訪問件数」「車や交通費の支給条件」を必ず確認することです。インセンティブ制でも、件数の上限が決まっていたり、交通費が自己負担だったりする職場もあります。転職エージェントに内部情報を確認してもらうと、求人票だけではわからない実態がわかります。

Q. 転職せずに今の職場のまま収入を上げる方法はありますか?

A. 非常勤掛け持ち・異業種副業・NISA/iDeCoの活用が選択肢です。転職せずに手っ取り早く収入を上げたいなら非常勤掛け持ち、体力的に無理をしたくないなら異業種副業(ライター・ブログなど)が向いています。どちらも始めながら、NISA/iDeCoで資産を積み上げていくのが現実的な最善策です。


まとめ|稼げるPTに変わる3ステップ

この記事では、理学療法士が稼げない構造的な理由と、稼げているPTとの具体的な違い、そして今日から動ける5つの方法を解説しました。

最後に、私が実践してきた「最も効果的な順番」をまとめます。

  • STEP 1|転職エージェントに登録して情報収集する(今すぐできる・無料)
    「転職するかどうか」より先に、「他にどんな職場があるか」を知ることが最初の一歩。現状を客観視できます。
  • STEP 2|訪問リハビリまたは高収入職場へ転職する
    即効性が最も高い。給料だけでなく、時間の自由度も上がることで副業・投資に使える時間が生まれます。
  • STEP 3|時間が生まれたらNISA・副業を同時に動かす
    転職で増えた収入と時間を「増やす仕組み」に乗せる。この3つが揃うと、収入・資産・将来の安心感がすべて変わります。

「稼げないPT」と「稼げているPT」の差は、知識でも能力でもありません。動いているかどうかの差です。

アニ
アニ

「いつかやろう」と思い続けて気づいたら何年も経っていた——これが最も多いパターンです。一気に全部やる必要はありません。まず転職エージェントへの登録だけでもいい。動き出すことが、稼げるPTへの第一歩です。

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