✓ 訪問リハビリっていくらもらえるの?
✓ 訪問リハビリはなんで給料が高いの?
✓ 訪問リハビリで働くにはどうしたらいいの?
「なかなか給料も上がらないし、このままずっと続けても大丈夫なのかな?」
と不安になっている理学療法士、作業療法士は多いのではないでしょうか。
私も結婚して家族が増えたとき、将来のお金のことが不安になりました。
今の職場で働き続けても給料はほとんど上がらないと感じ、転職をした経験があります。
特に訪問リハビリなら、病院やクリニックと比べて年収アップが期待できます。
| 施設の種類 | 年収 |
|---|---|
| 病院 | 280〜400万円 |
| クリニック | 300〜500万円 |
| デイサービス | 300〜500万円 |
| 訪問リハビリ | 400〜650万円 |
この表を見ると、訪問リハビリの平均年収が高いことが分かります。
療法士の人数は年々増えて飽和状態に近づいていますし、年齢を重ねるほど転職の難易度は上がります。
この記事を読んで転職が必要だと感じたなら、早めに動いたほうがいいです。
訪問リハビリの年収相場は?

訪問リハビリの平均年収は400万円〜650万円です。
厚生労働省の令和6年 賃金構造基本統計調査によると、理学療法士全体の平均年収は約444万円です。訪問リハビリは比較的高い水準だと分かります。
給料が高い理由は後ほど詳しく説明します。まずは年収の傾向を整理しておきます。
| 高い | 低い |
|---|---|
| 都会 | 田舎 |
| 訪問看護ステーション | 病院・老健の訪リハ |
| 大規模 | 小規模 |
| 男性 | 女性 |
特に都会の訪問看護ステーションは高い傾向にあります。
ただし規模は必ずしも関係なく、給料が高い小規模事業所もあります。
また、女性は出産で一時的に現場を離れるため平均年収は下がりますが、月収そのものに男女差がつけられることはありません。
訪問リハビリはなんで給料が高いの?

訪問リハビリの給料が高い理由は3つです。
- インセンティブ制度が導入されているから
- 設備費がかからないから
- ベテランが多いから
私は老健から訪問に移って、年収が450万円から500万円になりました。1回の転職で50万円です。
理由を1つずつ解説していきます。
①インセンティブ制度が導入されているから
訪問リハビリの給料が高い最大の理由はインセンティブ制度です。
インセンティブ制度とは、「歩合制」の給料体系のこと
たとえば「80件を超えた分は1件3,000円」という設定の事業所があります。
この条件で月120件訪問すると、こうなります。
120件 − 80件 = 超過40件
40件 × 3,000円 = 月12万円の上乗せ
これを年収に換算してみます。
基本給・資格手当を合わせて月収30万円
インセンティブ12万円を足すと実質月収42万円
さらにボーナスが年間50万円だとすると
年収は 42万円 × 12ヶ月 + ボーナス50万円 = 554万円
※インセンティブが毎月支給か、ボーナス時にまとめて支給かは会社によって異なります。
病院では何単位取ろうと給料に反映されませんが、訪問なら頑張った分がそのまま収入になります。
ちなみに私の年収500万円も、およそ3割はインセンティブによるものです。
②設備費が少ないから
病院や老健、デイサービスと比べて、施設の維持費が圧倒的に少なくて済むからです。
訪問看護ステーションは広い土地が不要で、アパートの一室でも経営できます。その分を給料に回せるわけです。
| 施設の種類 | 場所 | 高額な設備 | スタッフ |
|---|---|---|---|
| 病院 | 土地・建物 | 医療設備 | 医師 |
| クリニック | 土地・建物 | 医療設備 | 医師 |
| デイサービス | そこそこ広い建物 | 浴室、送迎車 | 看護師 |
| 訪問看護ステーション | アパートの一室 | PCやプリンター | 看護師 |
移動手段も、都心なら自転車で済みますし、車が必要でも軽自動車で足ります。
固定費が軽い分、給料に反映させやすい構造になっています。
③ベテランが多いから
訪問リハビリは中堅からベテランが多く、新人療法士は少ない領域です。
現場では実質的に一人職場になるため、若手よりも経験のある人が重宝されます。
私自身、介入中に利用者様が脳梗塞を起こし、救急対応をした経験があります。こうした場面で頼れるのは、それまでの臨床経験だけです。
給料が安ければベテランは集まりません。だから給料を高めに設定している事業所が多いのです。
もちろん若手がダメということはなく、必要とされる場面も多くあります。
自分が訪問リハビリに向いているか、どんな業務内容なのか知りたい方はこちらをどうぞ▼
訪問リハビリを選ぶポイント5選

訪問リハビリならどこでもいい、というわけではありません。
そもそも訪問リハビリの事業所は大きく2種類あります。
- 病院、老健に併設されている訪問リハビリ
- 個人で経営している訪問看護ステーション
給料が高いと言われているのは訪問看護ステーションの方です。
ただし条件が悪かったり、ブラックな環境の職場も存在します。必ずチェックすべき5つのポイントを解説します。
- インセンティブ制度の内容
- 移動手段
- 実際の稼働件数
- 社風
- 残業の有無
①インセンティブ制度の内容をチェック
給料に直結するので、必ず細かく確認してください。
例えば「80〜90件までは1件1,000円、90件からは1件3,000円」というように、
段階的に設定されている事業所もあります。
また、休みが多くて件数が少なかった月の分を、件数が多かった月から差し引かれるケースもあります。
個人の訪問看護ステーションでは、こうした細かいルールが説明されないこともあります。自分から聞いてください。
②移動手段をチェック
訪問リハビリでは、移動手段も必ず確認しておきたいポイントです。
- 自転車
- 車
- バイク
事業所が用意するのか、自分で用意するのか。新たに1台購入しなければならない環境は避けたほうが無難です。
【自分で車を用意する場合にかかる費用】
- ガソリン代
- 保険、車検代
- 整備費用(オイル交換、タイヤ交換)
- 違反や事故の罰則金
軽自動車でも、年間のコストはそれなりにかかります。
車両代は50万円〜100万円ほど。
年収アップ分より経費のほうが大きくなってしまい、思ったより手取りが増えなかったというケースもあります。
私は中古の軽を買って5年乗れたので、結果的に元が取れました。
逆に、社用車があってガソリン代も出る事業所なら、この心配は丸ごとなくなります。
③実際の稼働件数をチェック
インセンティブが高くても、件数をこなせなければ意味がありません。
仮にインセンティブが「100件から1件5,000円」だったとして、その事業所は本当に月100件以上いけるのでしょうか。
個人事業所は営業力がすべてです。ケアマネージャーとの関係性や地域でのシェアによって、件数は大きく変わります。
あわせて確認したいのが、その営業を誰が担当しているのかです。療法士が自分で営業まで担う事業所だと、件数を伸ばすのは簡単ではありません。
インセンティブの高さにつられて転職しても、件数が少なければ制度の恩恵は受けられません。
「スタッフ1人あたり、平均で月に何件訪問していますか」と面接で必ず聞いておきましょう。
④社風をチェック
給料だけで選ぶと、療法士として疲弊してしまうことがあります。
会社の利益を優先しすぎて、リハビリの内容が二の次になっている事業所も存在します。
もちろんこの仕事はボランティアではないので、給料をもらうのは当然ですし、もっと稼ぎたいという気持ちがあって当たり前です。
ただ、お金に偏りすぎると、療法士としての信頼を失うことになります。
- 患者様のことを考えている事業所か?
- 無理なスケジュールで訪問させられていないか?
- お金に直結しない部分の対応はどうか?
職員の雰囲気、会社の理念、経営者の考え方に賛同できるかどうかで選んでください。
訪問リハビリの実際の働き方が気になる方はこちら▼
⑤残業はないかチェック
業務時間内に仕事が終わるのか、残業代は出るのか。必ず確認してください。
訪問に限りませんが、療法士には事務作業がつきものです。
- カルテの記載
- 計画書、報告書の作成
- 研修資料の準備
これらが業務時間に含まれているかどうかを確認しましょう。
また、利用者様の都合で「夜間に来てほしい」と言われることもあります。どこまで対応するのかも聞いておくと安心です。
この5項目を自分で全部聞くのは気が引ける、という方はエージェントに代わりに確認してもらう方法もあります。
訪問リハビリに転職する方法は?

理学療法士・作業療法士が転職するルートは、大きく2つです。
- 紹介
- 求人サイト・転職エージェント
①紹介
理学療法士の転職で多いパターンです。狭い業界なので、人づてで決まることがよくあります。
- 知り合いから紹介される
- 新規事業所の立ち上げに誘われる
| 内容 | |
|---|---|
| メリット | ・すでに信頼関係があり働きやすい ・融通を利かせてくれる場合がある ・面接が不要(あっても形だけ) |
| デメリット | ・タイミングが合わないと転職できない ・必ずしも好条件とは限らない ・辞めづらい |
私も今の事業所は知人の紹介です。ただ、声をかけてもらえたから成立した話でもあります。
紹介の最大の弱点は、自分でタイミングをコントロールできないことです。声がかからなければ、いつまでも動けません。
②求人サイト・転職エージェント
紹介の当てがない場合は、こちらが現実的な選択肢になります。
| 内容 | |
|---|---|
| メリット | ・自分に合った条件の職場を探せる ・少しずつ転職活動を進められる ・求人の提案などサポートが受けられる |
| デメリット | ・利用方法が分かりにくい ・勧誘の連絡が来る |
連絡が多いのは面倒ですが、配信停止も依頼できます。登録自体は無料なので、情報収集だけでも使えます。
訪問リハビリの求人は、一般の求人サイトに出てこないものも少なくありません。
どのサービスを使うか迷う方は、4社を比較したこちらをどうぞ▼
エージェントの選び方と、連絡を止める方法はこちらにまとめました▼
転職したいタイミングでちょうどチャンスが来ることは、まずありません。
今の職場が合っていないと感じるなら、自分から動きましょう。
よくある質問
A.下記のとおりです。
・在宅の現場に興味がある人
・患者様の生活に密に関わりたい人
・移動が苦にならない人
A.きついと感じる場面は下記のとおりです。
・体力面
・衛生面
・1人対応
・礼儀作法
・時間管理
詳しくは【訪問リハビリはきつい⁉】をご覧ください。
A.できます。訪問経験者の方がむしろ少数です。重要なのは経験の有無より、同行訪問の期間が決まっているかどうかです。
A.私は今も訪問の現場にいますが、楽しく働いています。
まとめ
✓ 訪問リハビリの年収相場は400万円〜650万円。PT全体の平均444万円より高い水準
✓ 給料が高い理由は「インセンティブ制度」「設備費がかからない」「ベテランが多い」の3つ
✓ 事業所選びのチェックは5項目。インセンティブの内容・移動手段・実際の稼働件数・社風・残業の有無
✓ 特に重要なのは実際の稼働件数。件数が伸びなければインセンティブの恩恵は受けられない
✓ 転職する方法は「紹介」と「転職サイト・エージェント」の2つ
訪問リハビリは給与水準が高いため、普通に働いていても年収500万円は十分に狙えます。
件数を積めば年収600万円も現実的な範囲です。
患者様の在宅生活を一度見ておくことは、療法士として大きな経験になりますよ。
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