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理学療法士は生活できない⁉よく聞く噂の実態を調査!その対策も紹介!

 

インターネットで「理学療法士」と検索すると、生活できないと出てきますよね?

他にも「オワコン」とか、「やめとけ」とか

ネガティブな言葉が盛りだくさんで将来不安になってしまいますよね?

結論、理学療法士は普通に生活できます!

平均年収を比較した表です。

年収
理学療法士の平均給与 430万円
給与取得者全体の平均給与 461万円

この実態を知ると、生活できないということはないけど、少し物足りなさを感じますね。

しかし、お金のことをちゃんと考えないと、結婚や出産などのライフイベントでお金が足りなくなり、「このままじゃ生活できない!」と感じるときが来てしまいます。

アニ
アニ
理学療法士歴12年で専業主婦、子供2人の4人家族でちゃんと生活できています。

生活できないと言われる実態対策について紹介するので、最後まで読んで不安を解消しましょう!

理学療法士は生活できないと言われる理由

結論から、理学療法士は生活できます!

ではなぜ理学療法士は生活できないと言われてしまうのか?

それは、苦労して資格を取ったのに、思い描いてた理想ほど生活が楽ではないからです

具体的には、以下の理由が挙げられます。

  • 努力が給料に反映されづらいないから
  • 人数が増えすぎて飽和状態だから
  • 給料や昇給が平均的だから
  • お金の知識が少ない傾向にあるから
  • 独立ができないから

順番に解説していきます。

理学療法士は努力が給料に反映されづらいから

理学療法士の自己投資にはお金がかかりますよね?

様々な資料を学んだり、認定・専門療法士の資格を取得するにはかなりの費用がかかります。

ですが、残念なことに、どれほどお金をかけて質の高い療法士になったとしても、努力が給料に反映される事はほとんどありません

理学療法士の自己投資にかかる費用をご覧ください。

自己投資 費用
書籍代 5,000円
勉強会代 1万円~20万円程度
理学療法士協会の年会費 2万円

場合によっては高額の勉強会に参加されることもありますよね?

例えば、3人の理学療法士がいたとしましょう。

  • 20年のベテラン療法士
  • 勉強しないない中堅療法士
  • 新人療法士

3人の診療報酬は全員一律です。

経験を積むごとに、「もっと学びたい」、「もっと研修に行きたい」と、意欲が向上しても、反比例するかのように生活は苦しくなってしまいます。

やる気がある療法士が報われないシステムこそが、理学療法士は生活できないと言われてしまう、最大の理由の1つです!

 

理学療法士は人数が増えすぎて飽和状態だから

理学療法士は高齢化社会において必要とされていますが、それ以上に国家試験合格者が多すぎるからです。

厚労省の第3回理学療法士・作業療法士需給分科会によると、2040年には需要数に対し、供給数が1.5倍も上回るという試算になっています。


出典:厚生労働省 統計情報・白書

こちらは過去10年理学療法士 国家試験合格者の人数です。

人数(単位:人)
2014年 9,315
2015年 9,952
2016年 9,272
2017年 12,388
2018年 9,885
2019年 10,809
2020年 10,608
2021年 9,434
2022年 10,096
2023年 11,312

理学療法士の人数は毎年1万人以上増えています。

少しずつ合格者の人数を調整しているとの噂がありますが、結局は増加していますね。

つまり、いずれは「理学療法士 いらない」と言われてしまう時代がやってくるかもしれません。

 

理学療法士は給料や昇給が平均的だから

理学療法士は初任給こそ少し高いですが、その後の昇給率は決して良くはありません。

年齢と共にライフイベントによりかかるお金はどんどん増えていきますが、想定よりも昇給しないため、生活ができないと感じることが多いです。

お金がかかるイベントは下記のとおり。

  • マイカー購入
  • 結婚
  • 出産
  • マイホーム購入

理学療法士の給料は、他の業種と比較すると20代は少し高いですが、30代~40代はほとんど平均的です。

つまり、あまり昇給していないということがわかります。

昇給しない原因は下記のとおりです。

  • 診療、介護報酬が年々下がっているから
  • 理学療法士の人数が飽和しているから
  • 技術料が給料に含まれないから
  • リハビリ以外の仕事も増えているから

残念なことに、今後も昇給率が上がっていく未来は難しそうです。

詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください!

理学療法士は昇給しないって本当⁉昇給しない理由を解説!その対策も紹介! と思っている療法士は多いのではないでしょうか? おそらく、今の病院にそのまま勤めていても、昇給して年収1千万円!ということ...

 

理学療法士はお金の知識が少ない傾向にあるから

理学療法士は現役生(高卒からストレート入学)が圧倒的に多く、大学・専門学校では理学療法士になるための勉強しかしません。

保険制度や税金のことを学ぶ機会がないため、お金の知識に乏しくなりがちです。

  • 医療・介護保険について知らない。
  • 自分の仕事のどの部分に報酬が出ているか知らない。
  • 給料から引かれる税金について、くわしく知らない。

特に若手のうちは、リハビリの知識・技術を学ぶことに精一杯で、お金のことに興味がない療法士も多いのではないでしょうか?

 

理学療法士は独立ができないから

理学療法士は開業ができず、そもそもリハビリテーションは医師の指示のもとでないと仕事をすることができません。

独立ができず、ずっとブラックな病院で働き続けてしまうと身体も心も疲弊してしまい、「このままでは生活できない!」と感じる方が多いです。

理学療法士で開業されている方は、あくまでも株式会社や個人事業主として独立しています。

しかし、ほとんどの開業方法では、理学療法士の資格は生かせず、あくまでも「理学療法士の知識を生かした開業」となってしまい、下記の問題点が生じます。

  • デイサービス:理学療法の算定が取れない。
  • 訪問看護ステーション:責任者は看護師でなければならない。
  • 個人サロン:保険が適用されず、全て自由診療

開業するにはかなりのハードルがありますね。

知識と技術を向上させ、独立してガンガン稼ぐ!ということがほとんでできないのが辛いところです。

 

理学療法士が生活できないと感じる場面5選

人生はライフステージに合わせてだんだんお金がかかるようになってきます。

先述したように理学療法士は昇給がしづらいので、このままじゃ生活できないなぁと感じる場面が訪れます。

詳しくは下記のとおりです。

  • 貯金ができないとき
  • 奨学金が返せないとき
  • マイホームが持てないとき
  • 教育資金が貯まらないとき
  • 老後問題が不安なとき

人生において、大きな出費がかかるとき理学療法士は生活できない問題に直面します。

具体的にどのぐらいお金がかかるのか詳しく解説していきます。

 

貯金ができないとき

もっと貯金をしたいけど、書籍代、研修費がかさんで、中々貯まらないと感じる人もいるのではないでしょうか?

若いうちは怪我や病気のリスクをほとんど考えないと思いますが、万が一のことを考えて貯蓄をしておく必要があります。

先ずは貯金の基礎となる生活防衛費を貯めることが重要です。

生活防衛費とは怪我や病気で働けなくなったときに生活していく貯金の事です。

月の生活費×半年分が必要と言われています。

生活費 半年分
10万円 60万円
20万円 120万円
30万円 180万円

漠然と貯金したいと思っても貯められない方は、まずは生活防衛費から貯めてみてはいかがでしょうか?

 

奨学金が返せないとき

理学療法士の中には奨学金を借りて、養成校に入学した方も多いのではないでしょうか?

働いていくうちに支払いがだんだんと重くのしかかってきますよね?

学校の種類 学費
大学(4年制) 500万円~600万円
専門学校(3年制) 400万円~500万円

結婚がしたくても、借金を抱えたままじゃあ生活できないと考える方も多いです。

日本学生支援機構によると、奨学金には給付型と貸与型があり、貸与型の中でも無利子・有利子があります。

種類 返済 金利
給付型 なし なし
貸与型:第一種 あり なし
貸与型:第二種 あり あり

500万円の奨学金を借りて就職した場合、いきなり借金を抱えたままキャリアをスタートさせることになってしまいます!

特に貸与型第二種の奨学金を借りている方は、最優先で返しましょう!

 

マイホームが持てないとき

大多数にとって、マイホームは生涯で一番高額な買い物です。

しかし、給料が平均的な理学療法士は、しっかり計画をした上で購入する必要があります。

住宅支援機構が実施しているフラット35利用者調査(2022によると、土地付き注文住宅の購入価格の全国平均は、4,694万円となっています。

中々、厳しい現実ですが、どうしてもマイホームを持ちたい場合はローンを組むことになるでしょう。

ただ、国家資格である理学療法士(病院務め)は安定していると見なされ、比較的ローンは通りやすい傾向にあります。
※ローンが通りやすい職業ははっきりと明確化はされてはいません!

組めてしまう分、将来家計を圧迫してしまう可能性もあるので注意も必要です。

 

教育資金が貯まらないとき

教育資金はマイホーム同様、かなりの高額となるので、しっかりとした計画が必要です。

日本政策金融公庫によると子供一人につき約800万円〜2,300万円かかると言われています。

具体的にどの時期にいくらかかるのか把握しておきたい方はこちらの表をご覧ください。

公立 私立
幼稚園 47.3万円 92.5万円
小学校 211.2万円 1,000万円
中学校 161.6万円 430.4万円
高校 154.3万円 315.6万円
大学 248.1万円 469万円
合計 822.5万円 2,307.5万円

公立なのか、私立なのかでかなり金額は変わってきますが、大金がかかってしまうことに変わりはないので、計画的に準備しておく必要があります。

 

老後問題が不安なとき

少し前に、老後2,000万円問題が取り上げられていましたね。

そもそも老後2,000万円問題とは、

2019年金融庁の「老後の30年間で約2,000万円が不足する」という試算を元に出た話です。

60年で2,000万円をもって定年退職し、その後30年間年金だけで働かずに生活することができるけど、その2,000万円を貯められる方はほとんどいないでしょう。

昇給が少ない理学療法士にとっては難しく感じますよね。

今の貯金すらできないのに、老後までそんなに貯められる気がしない!このままでは生活できない!と不安に感じる方は多いと思います。

 

理学療法士に必要な今後の対策

ここまでこの記事を読んでいただいて、理学療法士の厳しい現状や生活にかかわる大きな出費について知ることができたと思います。

実際のところ、「生活できないわけではないけど、やっぱり余裕はないよね?」ということがわかりました。

では、余裕が持てないなら、余裕を作ればいい!

理学療法士が余裕のある生活を送るには下記2点をしっかり行う必要があります。

  1. 現状を知る
  2. 今後の対策を取る

現状を知り、今後の対策を行うことで、今後は余裕のある生活が見えてきますよ!

今後の対策について、詳しくははこちらになります。

  • 生活プランを見直す
  • 転職をする
  • 副業をする

1つずつ解説していきます。

 

生活プランを見直す

今後生活していく上で、最も必要なのは生活プランの見直しです。

給料が多い=貯金額が多いというわけではありません。

例えばダイエットでも普段運動しているからと言って、たくさん食べていたら、中々痩せないですよね?

それと同じで、たくさん稼いでも支出が多ければ、当然貯金はできません!

生活プラン、つまり支出を見直すことが重要です。

具体的に見直ししやすいのは固定費です。

  • サブスク
  • スマホ代
  • インターネット代

これらを解約したり、プランの変更を行うことで、すぐに支出を下げることができます。

転職をする

最も簡単に、年収を上げられる方法は転職です。

今の職場がどちらかに当てはまるなら転職をしましょう。

残業が多い or 給料が少ない

もちろん今の職場が気に入っていて、居心地が良いのであれば、給料が低くても良いのかもしれません。

ですが、ここまでこの記事を読んでくださっている方は、今の状態に少しでも不満を感じているのではないでしょうか?

今の職場で、給料が勝手に上がるのをまっていても、残念ながらほとんど期待はできないと思います。

賃上げムードの中、厳しい現状が続いている医療業界ですが、やっぱり年収を上げたいと思うなら、積極的に転職活動をしてみましょう。

転職ならこちらから↓

副業をする

年収を上げるには、副業もお勧めの方法の1つです。

副業をすることで、月5万円の収入があれば、年収は+ 60万円になるからです。

副業は2パターン。

理学療法士として非常勤アルバイト or 理学療法士と全く関係のない副業

それぞれのメリット・デメリットは以下の表で確認してください。

非常勤 副業
メリット
  • 本業のスキルですぐに働ける
  • 時給単価が高い
  • 全く別のスキルが身につく
  • すきま時間で作業ができる
  • 本業の収益を超える可能性もある
デメリット
  • 体力的にきつい
  • 新しいスキルが身につかない
  • 最初は時給単価がかなり低い
  • 精神的にきつい

 

年収を上げたいのであれば、何かしら行動してみましょう。

 

 

よくある質問

よくある質問に、私の個人的な意見も交えて回答していきます。

理学療法士って辛い?

辛いこともありますが、めちゃめちゃやりがいのある仕事ですよ!

実際に貯金はできる?

できます!私は給料1年分以上は貯まりました!

結婚はできる?

自分がしたければ100%できます!(金銭面の話)

共働きは必要?

我が家は一馬力ですが、ぶっちゃけ共働きだとグッと楽になります!

アニ
アニ
他に気になることがあれば、気軽にご質問ください。

 

 

まとめ

結論、理学療法士は生活できます!

ただ、以下の理由できついと感じることがあります。

  • 努力が給料に反映されづらいないから
  • 人数が増えすぎて飽和状態だから
  • 給料や昇給が平均的だから
  • お金の知識が少ない傾向にあるから
  • 独立ができないから

さらに、以下の理由で将来生活がきついと感じる場面が訪れます。

  • 貯金ができないとき
  • 奨学金が返せないとき
  • マイホームが持てないとき
  • 教育資金が貯まらないとき
  • 老後問題が不安なとき

対策は以下のとおりです。

  • 生活プランを見直す
  • 転職をする
  • 副業をする

厳しい医療業界ですが、自分に合った方法で生活ができる理学療法士を目指して研鑽を積みましょう!