✓ 理学療法士が本当にオワコンなのか知りたい
✓ このまま続けていいのか不安
✓ 今後どう動けばいいのか知りたい
「理学療法士ってオワコンなの?」
そう不安に感じている方は多いのではないでしょうか。
私も臨床14年目の理学療法士ですが、同じように不安になった時期があります。
子どもが大きくなり、今後のキャリアや給料に悩む。そういう時期ってありますよね。
先に結論をお伝えします。
理学療法士は、まだまだ「オワコン」ではありません。
ただし、どんな療法士がオワコンになってしまうのかを理解しておかないと、本当に「オワコン療法士」になってしまいます。
オワコン化してしまう前に、動いておきましょう。
この記事を読むと、理学療法士の今後と、いま打てる対策が分かります。
理学療法士が「オワコン」と言われる7つの理由
オワコンと言われてしまう理由は、7つあります。
- 昇給しにくい
- 給料が安い
- 体力的にきつい
- 理学療法士の人数が増えすぎている
- 高齢化のピークが今
- スキルが給料に反映されにくい
- 年功序列が根強い
順番に解説していきます。
1. 昇給しにくい
理学療法士は、昇給率が他職種と比べてかなり低い傾向にあります。
初任給から若手のうちの伸びは、他業種と比べて決して低くありません。
問題は30代以降です。ここから昇給率が一気に横ばいになります。
私も最初の職場に7年勤めましたが、基本給はほとんど変わりませんでした。
一方で、営業職の友人は年収1,000万円を超えていると聞き、正直ショックを受けたこともあります。
昇給しない原因はこの3つです。
- 診療報酬の枠が固定されており、職場側も利益を上げづらい
- 毎年5,000円〜10,000円程度の定期昇給制になっている
- 管理職のポストが少ない
さらに、リハビリテーションの報酬は改定が相次いでいます。
患者様は増えているのに報酬が下がる。だから頑張っても給料に反映されない。
これが「オワコン」と言われてしまう一因です。
昇給しない構造は、こちらで詳しく解説しています▼
2. 給料が安い
理学療法士の給料は、他の医療職と比べても高くありません。
厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査」によると、平均年収は約444万円です。
他の医療職と並べてみます。
| 職種 | 平均年収 |
|---|---|
| 理学療法士(PT) | 約444万円 |
| 看護師 | 約508万円 |
| 臨床検査技師 | 約509万円 |
| 診療放射線技師 | 約544万円 |
| 薬剤師 | 約583万円 |
初任給こそ安くありません。
ただ夜勤がないぶん、他の医療職と差が開いていく傾向にあります。
しかも病院内で役職がついて責任や業務量が増えても、残念ながら給与にあまり反映されません。
勉強時間・残業時間・研修費の自己負担を考えると、年々「実質の時給」が下がっていくことさえあります。
これが「オワコン」と言われる大きな理由です。
3. 体力的にきつい
理学療法士は、肉体労働に近い仕事です。
自分の体を使う場面が多く、単純に体力を消耗します。
- 患者様の移乗介助
- 家屋訪問での移動
- トレーニング指導
- 会議への参加
- 勉強会の開催
- 学会発表・研究
- 休日の外部勉強会
- 月末の計画書・報告書の作成
業務内容は本当に多岐にわたります。
20代のうちは気になりません。ですが年齢を重ねるごとに、負担は確実に大きくなっていきます。
「このままずっと続けられるのかな」と不安になる人は多いです。
4. 理学療法士の人数が増えすぎている
理学療法士の数は、年々増え続けています。
| 年 | 国家試験の合格者数 |
|---|---|
| 2014年 | 9,315人 |
| 2015年 | 9,952人 |
| 2016年 | 9,272人 |
| 2017年 | 12,388人 |
| 2018年 | 9,885人 |
| 2019年 | 10,809人 |
| 2020年 | 10,608人 |
| 2021年 | 9,434人 |
| 2022年 | 10,096人 |
| 2023年 | 11,312人 |
| 2024年 | 11,282人 |
| 2026年(第61回) | 11,156人 |
以前は「安定した国家資格」として重宝されていました。
ですが今は、毎年1万人以上が新たに資格を取得し、飽和状態に近づいています。
このままいくと、就職先の取り合いや待遇の悪化も避けられません。
現状維持に甘んじている人ほど、若い世代に置いていかれる危険があります。
5. 高齢化のピークが今
「理学療法士は一生安泰だね」とよく言われます。
本当にそうでしょうか。
2025年問題(団塊の世代が75歳を超え、後期高齢者になる時期)が、ちょうど今です。

つまり、高齢者を対象にしたリハビリ需要のピークは「今」だということです。
この後は徐々に減少へ向かう可能性があります。施設によっては経営が成り立たず、閉鎖に追い込まれるところも出てくるかもしれません。
スポーツ分野や小児分野も、少子化で縮小していく可能性があります。
人数の増加と合わせると、需要と供給のバランスは崩れていきそうです。
6. スキルが給料に反映されにくい
理学療法士には、多くの認定資格や技術・手技があります。
ですが残念ながら、それらを取得しても給料に反映されることはほとんどありません。
診療報酬に「認定療法士」によるリハビリテーション加算はなく、誰が施術しても同額です。
10万円もの受講費をかけてスキルを学んでも、自動的に給与が上がる仕組みはありません。
資格を取ったあとに稼げるかどうかは、その人次第です。
高額な勉強代と長い時間をかけても評価が変わらないなら、モチベーションを保つのは難しいですよね。
7. 年功序列が根強い
理学療法士はスポーツ経験者が多く、体育会系の気質が残る職場も少なくありません。
そのため、いまだに年功序列の文化が根強く残っています。
若くして優れたスキルや熱意があっても、上司を追い抜くのは非常に難しい世界です。
努力よりも「長く勤めたかどうか」が出世や昇給を左右する。
この現実が、多くの若手療法士を失望させています。
「オワコンじゃない」と言える5つの強み
ここまでネガティブな話が続きました。
ですが理学療法士には、それを上回る魅力と安定性があります。
- 国家資格ならではの安定性
- 夜勤・サービス残業が少ない
- 転職先が豊富にある
- やりがいがある
- コミュニケーションスキルが身につく
1. 国家資格ならではの安定性
理学療法士は国家資格であり、医療・介護保険制度に守られています。
よほどのことがなければ、職を失うことはありません。倒産やリストラに遭う可能性も低い職種です。
景気に左右されにくく、失業率も非常に低い。
世間からの評価も悪くありません。立派な職業のひとつだと胸を張って言えます。
2. 夜勤・サービス残業が少ない
医療職でありながら、基本的に夜勤がありません。
日中勤務がベースなので、生活リズムが整いやすい。家族との時間やプライベートを確保しやすいのは大きなメリットです。
介護職や看護職と比べても、時間外労働はかなり少ないほうです。
職場によって多少の残業はありますが、営業職などの他業種と比べればはるかに少ない。
結婚・子育て・介護といったライフイベントを迎えたあとでも、比較的働き続けやすい仕事です。
3. 転職先が豊富にある
活躍の場は、病院やクリニックだけではありません。
- 回復期・維持期の病院
- 介護施設
- 訪問リハビリ
- 整形外科クリニック
- フィットネスジム
- 小児領域
- 教育機関
これだけ選択肢があります。
今の職場が合わなくても、資格と経験があれば次を探すのは比較的容易です。
実際、転職サイトには常時1万件以上の求人が掲載されています。非公開求人まで含めれば、さらに選択肢は広がります。
ライフステージや価値観の変化に応じて、柔軟にキャリアを選べる。ここは大きな魅力です。
転職エージェントの選び方と使い方は、こちらでまとめています▼
4. やりがいがある
この仕事の最大の魅力は、目の前の人の変化に直接関われることです。
自分の手でリハビリを提供した結果、
- 患者様の歩行が改善する
- 退院できるまでADLが向上する
- 長年の腰痛が緩和される
こんなとき、ご本人やご家族から「ありがとう」と言っていただけます。
その言葉は何よりの報酬です。「自分の仕事には意味がある」と実感できる瞬間でもあります。
日々の積み重ねが、誰かの人生に確実に影響を与えている。他の職種にはない、圧倒的なやりがいだと思います。
5. コミュニケーションスキルが身につく
患者様、ご家族、他職種スタッフ。毎日たくさんの人と関わる仕事です。
年齢も立場も性格もさまざまな相手と対話を重ねるなかで、相手の意図をくみ取る力や、わかりやすく伝える力が自然と身につきます。
私自身、この仕事を通じて高齢者との会話がスムーズになりました。日常生活でも、人と話すことへの抵抗がなくなっています。
この力は、他業種への転職でも、家庭でも、地域活動でも強力な武器になります。
人生100年時代において、「誰とでもうまく関われる力」は一生モノです。
「オワコン化」しないための対策5選
理学療法士という仕事自体は、オワコンではありません。
ですが「何となく働いている人」は、本人だけが取り残されてオワコン化してしまいます。
では、どうすればいいのか。対策は5つです。
- 自分だけのスキルを磨く
- ワークライフバランスを整える
- 貯蓄・節約を習慣化する
- 副業で収入源を増やす
- 転職して環境を変える
1. 自分だけのスキルを磨く
これからの時代、「国家資格を持っているだけ」では選ばれません。
人材が飽和しつつある今、他の療法士との差別化がますます重要になります。
- 認定・専門療法士などの上位資格を取る
- 高齢者リハ・小児・スポーツなど、専門領域で強みを出す
- 発信力やITスキルなど、プラスαを身につける
「あなたに頼みたい」と言われる理由を、ひとつでも多く持つこと。
これが長く活躍するための鍵になります。
2. ワークライフバランスを整える
給料が高くても、心身がすり減っていたら長くは続きません。
逆に収入がそこまで高くなくても、自分らしい生活ができていれば満足度は高くなります。
- 家族との時間を大切にする
- 趣味や学びに時間を充てる
- 健康的な生活リズムを保つ
この「仕事の外の充実」が、結果的に仕事のモチベーションも支えてくれます。
自分にとっての“ちょうどいい働き方”を見つけること。それが長く続ける秘訣です。
3. 貯蓄・節約を習慣化する
診療報酬改定による収入減や、制度変更による働き方の変化。これは今後も起こります。
そのときのために、生活防衛資金を確保しておきましょう。
- 毎月一定額を自動で積み立てる
- 固定費を見直して、収支に余白を作る
- 投資や家計管理の知識を身につける
「本業だけで何とかなる」という感覚から抜け出すこと。
自分の人生を自分で守れるマインドを育てましょう。
4. 副業で収入源を増やす
いまや副業は、特別なことではなくなりました。
特に理学療法士は、医療・健康・教育など汎用性の高い知識を持っています。副業との相性は非常に良いです。
- 整体やフィットネス指導など、スキルを直接活かす副業
- ブログ・SNS・YouTubeなど、知識を発信する副業
- カメラ・動画編集・イラストなど、趣味を活かす副業
本業+αの収入があると、精神的にも経済的にも余裕が生まれます。
副業OKの職場を選ぶか、自分で時間を作って始めてみてください。
PTのキャリアの広げ方は、こちらにまとめています▼
5. 転職して環境を変える
理学療法士は、全国どこでも需要があり、転職しやすい職種です。
それなのにブラックな環境にしがみつき、心身をすり減らしてしまっては本末転倒です。
「長く勤めているから辞めづらい」
「他では通用しないかもしれない」
そういう不安は、動いてみれば解消できます。
この業界で転職は、もう当たり前のことです。回数を気にする必要もありません。
転職エージェントの無料相談や求人サイトを見るだけでも、自分の市場価値やキャリアの方向性が見えてきます。
まずは自分の市場価値を把握するところから始めてみてください。
おすすめの転職エージェント3選

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まとめ
① 昇給しにくい
② 給料が安い
③ 体力的にきつい
④ 人数が増えすぎている
⑤ 高齢化のピークが今
⑥ スキルが給料に反映されにくい
⑦ 年功序列が根強い
① 国家資格ならではの安定性
② 夜勤・サービス残業が少ない
③ 転職先が豊富にある
④ 人の人生に直接関われるやりがい
⑤ 一生モノのコミュニケーションスキル
① 自分だけのスキルを磨く
② ワークライフバランスを整える
③ 貯蓄・節約を習慣化する
④ 副業で収入源を増やす
⑤ 環境が悪ければ転職する
理学療法士という仕事自体が「終わっている」わけではありません。
時代の変化に対応せず、何となく働いている人が、結果的にオワコン化してしまう。
それだけの話です。
不安を感じた今こそ、自分の働き方やキャリアを見直すチャンスだと思います。
「今のままでいいのか?」と感じたなら、それが動きどきのサインです。
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