訪問リハビリってきつい?
訪問リハビリへの異動が決まったんだけど不安。
訪問リハビリのメリットは?
訪問リハビリはきついとか、若い男性療法士は向いていないとか、ネガティブな噂ばっかり聞きますよね?
確かに、訪問リハビリはきつい部分はあります!
でも、あらかじめ何がきついか知っておいたり、学んだりすることでその不安は解消されます!
きつさもありますが、もちろん楽しい部分や良いところもしっかりありますよ!
結論、私は訪問リハビリに移ってよかったと思っています。
この記事では、
について解説しているので、訪問リハビリへの不安を解消したい方はこちらの記事を最後まで読んでみてください。
訪問リハビリがきついと言われるデメリット5選
なぜきついと言われてしまうのか。
理由は病院勤務にはない辛さがあるためです。
具体的にはこちらになります。
- 体力面がきつい
- 衛生面がきつい
- 1人対応がきつい
- 礼儀作法がきつい
- 時間管理がきつい
確かに、病院勤務とは違ったきつさがありますね。
でも、あらかじめ知っておけば、対策や勉強方法もあります。
体力面がきつい
訪問リハビリがきついと言われる最大の理由は移動によるきつさです。
訪問リハビリは10分から30分程度のお宅まで車や自転車を使って訪問しなければなりません。
車の運転が苦手な人ならきついでしょうし、ましてや大雨や真夏の自転車での移動は想像を絶するきつさですね。
日中せわしなく移動するので、体力に自信のない方にはきついと感じるでしょう。
対策方法ですが、こればかりは【慣れ】だと思います。
私の所属する事業所は車での訪問で、私自身は車の運転が全く苦にならないタイプなので良かったですが、自転車の移動ならきつかったと思いますね。
もし、訪問への異動を検討しているならば、車なのか、自転車なのか、必ず移動方法は確認しておきましょう。
衛生面がきつい
訪問リハビリは、日ごろから衛生面を整えてもらっている病棟とは違い、壮絶な環境で住まわれている患者様もいます。
- 汚れや臭いがひどい
- ゴミが散乱している
- カビの生えた食材がある
- 虫が湧いている
こういったお宅に伺うこともあります。
対策として手袋やスリッパを持参していきますが、それでも潔癖症の方には辛いでしょう。
もちろん、全てのお宅が衛生面に問題があるわけではありませんし、キレイなお宅に訪問することの方が多いです。
私の体感を割合にするなら
一週間で30件訪問のうち、2件はスリッパを持参する必要があった。
つまり約7%は衛生面に問題のあるお宅といった感じですね。
ただ、あまりにひどい環境での暮らしは当然続かないので、ケアマネさんに相談することでヘルパーさんを入れていただくことも可能です。
1人対応がきつい
そもそも、リハビリは基本的にはマンツーマンですが、時には介助を手伝ってもらったり、リハビリの様子を先輩に見てもらったり、完全に1人では無いですよね。
その点、訪問リハビリは一人対応となるので、特に若手療法士だと少し不安に感じると思います。
例えば
- 介助方法が不安
- 急変時の対応
- 異性の患者様と2人きり
などが1人対応の不安材料として挙げられます。
もし不安な部分があれば、できないことはできないとはっきりお伝えをし、必ず上司や先輩に相談しましょう!
礼儀作法がきつい
訪問リハビリでは、患者様のパーソナルスペースに踏み込んでいくことになるので、礼儀作法はより慎重に行わなければなりません。
若い療法士だとそういった細かい作法の積み重ねがしんどいと感じるかもしれません。
例えば私の場合
病院勤務の時は「あなたは若いのに言葉遣いが丁寧でいいわね」と褒めていただくことが多かったですが
訪問に移ったら「あなたの若者言葉が気になります」と指摘されてしまったこともあります
また、各お宅には、独特のルールが存在することもしばしばあります。
お茶の飲み方、家の入り方、
家族全員に挨拶をするように言われるお宅もあれば、家族に話しかけてはいけないと言うルールのお宅もあったり。
郷に入っては郷に従え精神で、柔軟に対応しましょう。
時間管理がきつい
訪問リハビリは世話しなく移動することが多いので、時間管理がきついと感じます。
場合によっては、朝から夕方までスケジュールがびっしり詰まっており、移動にも時間がかかるため業務と移動を繰り返していると疲弊してしまうこともあります。
また待たされるのを嫌う患者様から、クレームを受けてしまうこともあります。
対策として、
- 余裕を持ったスケジュールを事業所に提案
- 他に効率の良いルートはないか検討する
- もし遅れそうな時は必ず電話をしておく
などの対策が必要です。
もともと待たされることが前提の病院と比較し、訪問はぴったりくるものと考える患者様も少なくありません。
どれほど最善を尽くしても遅れてしまう場合はあります。
最善を尽くした上でクレームが入ってしまった時は、「この患者様はそもそも訪問が合わないんだな」と思うことにしましょう。
様々なトラブルでにより、どうしても遅れてしまう場合もあるのでありますが、急いで事故を起こしては本末転倒なので、あせらず安全運転を心がけましょう。
訪問リハビリで良かったメリット5選
ここまで、散々きついと言われるデメリットを上げてきましたが、どれも慣れてしまえば大した問題ではありません。
それ以上に訪問リハビリをやってよかったと思えるメリットももちろんあるので、そちらをご紹介します。
- 病院と比較すると、少し給料が高い
- 患者様の生活にコミットできる
- 1人なので気が楽
- 自分の時間が取りやすい
- 様々なお宅に訪問して知見が増える
このあたりの項目をメリットと感じるなら、間違いなく訪問リハビリに向いています。
詳しく解説していきます。
病院と比較すると、少し給料が高い
訪問リハビリは、理学療法士の業態の中でも、比較的給料が高い部類に入ります。
理由としては、
- リハビリ一件ごとの単価が高いから
- 報酬がインセンティブ制度だから
- 人件費や経費がかからないから
以上のことから訪問リハビリの給料は少し高めに設定されています。
詳しくはこちらの記事を読んでください!
患者様の生活にコミットできる
訪問リハビリはリハビリ職の中でも、患者様の生活に最も深く関われる業態だと思います。
訪問リハビリは実際に生活をしている場面でのリハビリです。
自信の運動指導や環境設定によって、患者様の生活ががらりと変わることもあるので、患者様の生活が良くなると、療法士としてこの上ない喜びを感じることができます。
訪問リハビリの最大のメリットと言えるでしょう。
1人なので気が楽
こちらはメリットとデメリット表裏一体ですが、1人で業務に当たる方が楽と言った場合もあります。
具体的には
- 他の療法士と比較されない
- 周囲から監視をされない
- 昼休みは1人で過ごせる
などの理由が挙げられます。
この辺は個人の好みだと思いますが、こういったメリットを感じるのであれば、きっと訪問リハビリは向いているでしょう。
自分の時間が取りやすい
訪問リハビリは病院勤務と違い、急なキャンセルが出てしまうこともしばしばしばあります。
ちょっとした隙隙間時間に用事を済ませることも場合によっては可能です。
例えば、
- 昼食を買いに寄ったついでに日用品の買い物をする
- 隙間時間に銀行へ振り込みをする
- 空き時間に散髪を済ませる
このようにちょっとした時間や、隙間時間で自分の用事を済ませることも可能です。(職場にもよると思うので、就業規則は守りましょう)
私は個人事務所なので、空き時間は好きに使っていいよと言われていました。
様々なお宅に訪問して知見が増える
リハビリで、患者様の若い頃のお話、体験談が聞けるのは、リハビリ会話の醍醐味の1つだと思いますが、お宅に伺うことでより詳しい話を聞くことができます。
例えば
- 患者様が若い頃にもらった勲章を見せていただける
- お値打ち、数百万円の芸術品を見せていただける
このような貴重な体験が出来ることもあります。
訪問リハビリで勉強しておいた方が良いこと
訪問リハビリは病院のリハビリと比べて求められることが少し違ってきます。
- 急変時の対応
- 礼儀作法やマナーや言葉遣い
- 道路交通法
先述した「訪問リハビリがきついデメリット」を乗り越えていくためにはこれらの事を新たに学んでおくといいでしょう。
一般社団法人 日本リハビリテーション協会では研修も開催されています。
急変時の対応
訪問リハビリは急変時の対応も理学療法士が行わなければなりません。
病院で万が一のことが起こってしまったら、看護師さんを呼ぶと思いますが、訪問中は1人なので、主治医の先生に連絡もしくは救急車を呼ぶ必要があります。
私も実際に、介入中に脳梗塞を起こされて救急対応したことがあります。
患者様の既往歴をしっかりと把握し、あらかじめ対処方法を看護師さんに確認しておいた方が良いでしょう。
礼儀作法、マナーや言葉遣い
上記のデメリットでもあげましたが、患者様のお宅にお邪魔するので、より一層礼儀作法には気をつけなければなりません。
言葉遣い、靴の並べ方、お茶の飲み方など、
あまりかしこまりすぎても親しみがなくなってしまうので、その辺は患者様のキャラクターによると思いますが、最低限のマナーは一度確認しておきましょう。
道路交通法
訪問リハビリで意外と多いのが交通違反です。
特に自動車や原付での訪問の場合は違反をしてしまうと、もちろん原点、最悪の場合免除取り消しになってしまう可能性もあります。
事業所によっては違反金は自己負担となってしまう場合もあるので、そのあたりは必ず事業所に確認しておきましょう。
展開禁止、一時停止、スピード標識等の基本的な投稿法道路交通法は勤務前に再確認しておきましょう。
まとめ
今回の記事では、「訪問リハビリがきついと言われるデメリット」について、
反対に「訪問リハビリで良かったメリット」について
「学んでおいた方が良いこと」について解説しました。
確かにきついと言われるデメリットもありますが、それを上回るメリットも十分にあるので、そのあたりは自分に合っているかどうか見極めながら転職を検討しましょう。
PT・OT・ST.NETでは、体験談の掲示板もあるので、色々な方の意見も参考にしてみるのもオススメです。
カテゴリを「職場・運営」
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ぜひ、参考にしてみてください。